迷宮百年の睡魔:
森 博嗣 (著)
読み終わり。
このシリーズは単なる未来SFだと思っていたので敬遠していたのですが、実はメグツシュカ王女があの人かもしれないと言う噂を聞いて、読んでみました。前作も読んだ覚えがあるのですが、やっぱり未来SF。
けれど、中盤から終盤にかけてのミチルの大冒険(……と言うと語弊が有るかもしれませんが)、メグツシュカとの会話、そして、事件の真相とジェットコースターのようにスリルが有って面白かったです。ジェットコースターと言うのは、つまり、ミチルとロイディの事を知っているので、本当の根底に安心感があると言うか、だから、安心して恐怖を味わえるジェットコースターと言うか、そんな感じです。
ややや、もしメグツシュカがあの人だったとしたら、エピローグの表現やミチルの垣間見る幻想も、あれよこれよと妄想が膨らむわけであります。
しかし、序盤の建物構造の説明文がとにかく辛かった。頭の中で説明された建物の構造を理解できないんです。悲しい。それが分かればもっともっと面白い物語だと思われます。自分が悔しい。
けれども! そんなことを差し引いても面白かったのです。事件の真相も、あまりにファンタジーなんだけれど、納得せざるを得ないと言うか、その辺はやはりミチルとロイディの関係が最初に有ると分かっているからで……。うーん。深い。
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