最近の大岡裁きは、きちんと証拠をそろえたものになり、あまり無茶な裁きがないのがちょっと寂しい今日この頃。大岡越前は、大好きな番組です。
最近の越前
・A(藩の公金を横領したため姿を消したと思われていた人物)
・B(Aの竹馬の友)
・姫(Aの思い人。彼女自身はBの事が好き。家老の娘)
AはBと姫の祝言があると聞き、江戸に戻ってきます。そこで、藩の皆に命を狙われながら浪人姿の越前様と酒の席が同じになったりします。
さて、Aが江戸へ戻ってきた途端、Aの横領を証言した両替商が殺害されました。犯行現場に落ちていたものは、姫が昔Bに送ろうとした根付。
姫は、その昔、これをBに渡してくれとAに頼みますが、Aはその根付をこっそり自分の懐に収めてしまいました(そんな大切な根付を、人づてに渡そうとする姫も姫だけれど、Aよ、それは泥棒だから……)。
その根付が、犯行現場に落ちていたとなれば、当然Aが疑われます。しかし、そんな中藩の家老も殺害されてしまいます。
Bの証言に寄れば、Aは自分を無実の罪(藩の公金横領)に追いやった両替商と家老を逆恨みして殺したのだ、と。
ところで、家老の娘である姫は、家老の死体のそばにAが突っ立っているのを見てしまいます。「寄らないで! あなたが父上を……!」Aを睨みつける姫。彼女は、Aこそ公金横領の張本人。しかも、大切な根付を盗んだ汚らわしい盗人と信じて疑いません。
姫の態度にショックを受けるA。そこへ、通報があったからと都合良く現れた南町奉行所の役人に、ついにAは襲いかかってしまいます。「おおおおおぁぁぁぁぁっ」やけにキレかけたような気合と無駄に動作の多い散漫な動きで、全く役人に歯が立たないA。可哀想に、すぐにお縄となりましたとさ。
「おおおおおぁぁぁぁぁっ」そう、この叫びは彼の悲しみです。ただ、ちょっと待って! しっかり一時停止して確認したけど、大口を開けた彼の口の中……、銀歯だらけだった。江戸時代に、あんな繊細な歯科医療技術があるものか。謎です。奥歯を重点的に、虫歯だらけのA!
さて、いきなり裁きの内容ですが、真犯人は藩の公金を家老と一緒に横領していたBでした! これには姫もビックリです。Bはそのまま取り押さえられてどこかへ連れて行かれました。
驚愕の中、姫は越前様にこう聞かされます。
すなわち、
「Aが黙って罪をかぶったのは、ひとえに姫を思ってこそ」
と。
姫は、また驚き、そしてAに駆け寄りました。その目には光る涙が。
「今あなたが苦しんでいるのは、私を思ってくれたからこそ、だと言うのに、私は何も知らず……、お許し下さい」
その言葉は真実です。
お許し下さいとは言っても、そんなあなたに惚れましたとは誰も言っていません。けれど、Aは感無量です。件の根付を大切に持ち、そして、感慨深くAは言います。
「何を言うのです、私はこの一年(一年逃げ続けた)、この根付(Bの持ち物であるはずの物を勝手に盗んだ一品)と共に過ごせた……まるで、あなたと夫婦になった気持ちでした」
うわー。
正直な感想、きしょっ。きもっ。
根付(しかも、盗品)と一緒に過ごした一年は、あなたと夫婦だったかのようにって、そりゃアンタ、ストーカーの思考だよ完全に!
夫婦じゃないから。
その根付、Bが持つはずのものだったから。
満足そうに二人を見つめる越前様だったけれども、とても言い出せる雰囲気じゃ無かったようだけれども……。姫の気持ちを思うと、涙で画面が霞みました。
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